PTA教養講座

PTA教養講座は、「落語に学ぶ人の心とことば」と題して、落語家、三遊亭良楽師匠に講演と一席をいただきました。
落語には、いろいろな人が出てきます。悪口をいったり、いろんなことがおぼつかない人もできてきますが、みんなどこか優しい。だれかのために一肌脱ごうじゃないかというのも落語の風景です。長屋話とか、お店(たな)話などはたいていそんな話ですし、また、ちょっと間抜けなやつも出てきたりするんですが、悪意がない。そういう落語の世界を紹介してもらいながら、その世界を道具立てもなく、ことばだけで描いてしまう日本の伝統的な芸能として落語を聞こうというものでした。
良楽さんは、亡くなられた5代目三遊亭円楽さんのお弟子さんです。現在の円楽師匠、前の楽太郎師匠の兄弟弟子にあたる方です。富山市のご出身で、富山県を中心に幅広く活躍しておられます。
まずは、良楽師匠がどうして落語家になったのかを講演でお話しいただき、そのあと、「子ほめ」の一席を演っていただきました。

落語では、落語家さんは高座に上がります。今回の高座は昨晩、PTAの役員さんでこしらえました。出囃子もちゃんとついて、ちゃあんと落語の設えをとりました。
落語では、演目のことを「ネタ」といいます。もともとは「タネ」というのを、いわゆる学屋ことばでひっくり返して「ネタ」と呼んだものだそうです。今では、いろいろなところで使われていますね。
ネタにもいろいろあって、ずっと以前から使われているスタンダードなものを「古典落語」、最近になって作られたものを「新作落語」と呼ぶそうです。「子ほめ」は古典落語のネタですね。ことばの取り違えや、言い間違いによるおもしろさがある落語です。
落語の場合には、台本通りにやるわけではないので、ちゃんと子どもたちの様子などを見ながら上手にお話しされました。
落語を聞くのも初めてという人も少なくなかったのですが、落語の世界に描かれる心やことばが見えたのではないかなと思います。
良楽師匠には、エコ和紙にもことばを書いていただきました。ありがとうございます。これは、明日紹介しました。