八幡宮の絵図

4年生の社会科の学習では、地域の文化財伝統芸能などを調べています。
黒部市文化財として指定されている八幡宮の絵図を見せていただきました。
お宮やお寺などには、その地域で特別に大切にされてきたものが残されていることも多く、また、そのことを伝える人もおられ、説明など来歴を伺うことができます。

八幡宮の前には、こうした標識がありますが、こういうものに目を向けるのも大切な学習ですね。絵図は絵馬の形で描かれて奉納されています。
なかでは、その絵図について説明していただきました。

絵図は、十二貫野の開拓の経緯などを示したものだそうです。立山曼荼羅の絵解きのように話していただきました。絵図の中には、右上のあたりに山が描かれているのですが、はっきりと僧ガ岳や毛勝山だとわかります。水がなく苦労していたが、用水の開削で広い田畑ができたことが描かれているそうです。
前沢では、製鉄が行われていた歴史もあり、糸魚川市にあるお寺の梵鐘に前沢で作られたことが彫り込まれているそうです。また、中世の北陸道は、江戸時代以降の海沿いではなく、前沢を辿っていたことがはっきりわかています。古い地図を見ると、現在の黒部市では、前沢、吉城寺という地名が必ず書かれていますね。
そうした前沢のことを知ることで、郷土に誇りをもつ子どもに育って欲しいと願っています。