黒部市美術館出前授業鑑賞の巻

黒部市美術館の出前授業ではアート体験や創作活動だけでなく、鑑賞の学習も行っています。今日は、美術館の収蔵作品から子どもたちの目を惹きやすい選りすぐりの作品を、版画を中心にもってきてもらいました。

イーゼルに立てかけられた作品が隠れています。

最初は、作品の題名を当ててみます。
作品にはそれぞれ意図ある題名が付けられていて、その題名で作品の理解が進むこともあります。

次に、作品をじっくりと見ました。
実際に美術館に行っても、ここまで近づいてみることは少ないですね。
特に、版画作品は子どもたちが想像もつかない独特の技法で作られているものも多く、その表現の多様さに驚いていました。

最後は、持ち込まれた作品の一つ、安達画伯独特の歪んだ顔を真似て描くワークショップを行いました。相手の顔を見たままで、手元を見ないで、数本の色鉛筆を握って描いてしまいます。思いもよらない線が現れるおもしろみがあります。

安達画伯は、高校の美術部で指導された先生から、右手と左手でいっしょに絵を描いてみることを勧められ、やってみると、左手に出てきた不思議な線に見せられたそうです。意図したことと、意図から外れたことを組み合わせて、なるほど、美術っておもしろくて、奥が深いですね。